1.変形性肘関節症
症状
【運動痛】
安静にしているとあまり痛みはありませんが、肘を動かすと痛みが強くなります。
【可動域制限、ロッキング】
肘を曲げたり、伸ばしたりする動きが制限され、顔に手が届かないなど、日常生活動作に支障がでてきます。急に肘が動かない状態で固まり、動かそうとすると激痛を生じる、ロッキングが起こることがあります。
【肘部管症候群】
変形性肘関節症が進行すると、肘の内側に通っている尺骨神経が圧迫されて麻痺することがあります。くすり指の半分と小指がしびれて、指の動きが悪くなります(肘部管症候群を参照)。
変形性肘関節症のレントゲン像
治療
保存療法
肘の痛みや、動きに制限があっても日常生活に支障がなければ、保存療法を行います。
1、三角巾、装具を用いた安静、固定
2、消炎鎮痛剤の内服や関節内に注射をする薬物療法
3、温熱療法・レーザーなどを用いたり、筋力トレーニング・ストレッチなどの理学療法
手術療法
日常生活に支障がある場合には、肘の動きの改善と疼痛の軽減を目的とした手術療法を行います。
1、関節授動術では骨棘や滑膜の切除と遊離体の摘出を行います。
2、骨、軟骨の破壊が著しい場合には、人工関節で置き換える手術を行います。