3.変形性関節症
症状
関節周囲の疼痛、腫脹、引っ掛かり感、違和感などがあります。
原因
関節表面を覆う関節軟骨は軟骨細胞と関節外の2型コラーゲンとプロテオグリカン(糖タンパク)が主成分です。関節軟骨には血行や神経線維の分布はありません。
関節症では機械的刺激などにより軟骨の変性・磨耗を生じ、また関節周囲を取り囲む滑膜の炎症が併発して変性が加速します。
同時に関節周囲の骨軟骨形成などの増殖性変化を伴うこともあります。 それらの変化により血管増生や神経線維の増生をともなう関節包の線維化が起こり痛みが感じやすくなります。
治療
関節症の発症は、種々の遺伝子素因を背景として、使いすぎや体重負荷、外傷を契機に軟骨磨耗が起こり、進行して発症します。
しかし必ずしも軟骨磨耗によって症状が起こるとは限りません。したがって症状が起こってからはじめて診断がつくことも多いです。
このため股関節や膝関節のように関節症の頻度が高く、重症化するとADL障害が大きく、時に手術的加療が必要になる関節では、定期的な診断をうけることが、進行予防に大切です。